寒い季節になると、目元に関するトラブルが増えることをご存じでしたか?その中でも、「ものもらい」は多くの人が一度は経験する身近な目の不調です。まぶたが赤く腫れたり、痛みを感じたりと、日常生活にも影響を与えるものもらい。実は大きく分けて2つのタイプに分けられ、それぞれ対処法が異なります。ものもらいは、その種類や原因、治し方を知っておくことで、症状の悪化を防ぎ、再発の予防につながることが期待されています。
今回は、医学博士で眼科専門医の有田玲子先生に、繰り返すものもらいの意外な原因とその対策についてわかりやすく解説していただきました。
ドライアイ、とくに涙あぶらの分野では世界屈指の専門家。
ドライアイに関する英文論文は80本以上など、ドライアイに関する眼科研究の世界的第一人者。
ドライアイに関する正しい知識の一般のかたへの啓発、ホームケアから最先端の医療機器の普及などで活動するLIME研究会代表。
以前は東大病院、慶應大学病院でドライアイ・MGD専門外来を担当し、国際的ドライアイガイドライン作成委員も複数回つとめ、日本のMGDガイドラインの作成委員会の主要メンバー。現在はさいたま市の伊藤医院で内科の父とともに眼科を担当。
有田玲子オフィシャルサイト
https://aritareiko.com/
ものもらいは2種類ある?繰り返す原因は?
ものもらいは「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」と「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」という2つのタイプに大きく分かれます。麦粒腫は、まぶたの縁にある脂腺や汗腺に細菌が感染し、炎症を起こすことによって発生します。主に黄色ブドウ球菌が原因で、まぶたが赤く腫れ、痛みや熱感を伴うことが多いのが特徴です。
これに対して、霰粒腫は感染によるものではなく、まぶたにあるマイボーム腺という脂腺が詰まり、内部に油がたまることによって形成されます。霰粒腫は通常、痛みがなく、硬いしこりとして感じられるのが特徴です。特に冬は気温が低いため、この油が固まりやすくなることがあります。
ものもらいが再発するのは、以下のような要因が挙げられます。
- まぶた周辺が清潔でない
目元は脂腺や汗腺が多いため、皮脂や汚れがたまりやすい部位です。アイメイクをしっかり落とさなかったり、目をこすったりすると細菌が繁殖しやすくなり、再発のリスクが高まります。
マイボーム腺が正常に機能しなくなることで、まぶたや目元に炎症を引き起こしやすい状態となります。
- 不適切なコンタクトレンズの使用
汚れたコンタクトレンズの使用や適切なアイケアを怠ると、細菌が目元に繁殖しやすくなります。 - まつ毛ダニ(デモデックス)
まつ毛の根本や皮脂腺にまつ毛ダニ(デモデックス)が繁殖すると、マイボーム腺が詰まり霰粒腫ができやすくなります。
ものもらいのタイプ別の治し方とは?
麦粒腫と霰粒腫では治し方が異なります。
麦粒腫の場合は感染が原因であるため、通常、抗菌目薬や抗生物質の軟膏が処方されることが多く、その際はコンタクトレンズの使用や化粧を控えることが推奨されます。炎症で熱を持っている場合は目元を冷やすのも効果的です。
一方、霰粒腫の場合、抗生物質は効きにくく、自然治癒を待つことが多いですが、しこりが残る場合には、医師が小さな切開をして中の内容物を取り除く処置を行うこともあります。温めたタオルなどでまぶたを温める「温罨法(おんあんぽう)」を行うと改善が促される場合があります。
麦粒腫、霰粒腫を繰り返さないようにするためには、汚れの溜まりやすい起床時や外出後、寝る前には目まわりを拭き取るなどして清潔に保つことが大切です。目のトラブルとなる原因を作らないように心がけることが、日常的にできる一番の対処法です。
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