真夏日や猛暑日が続くと、夜間も気温が下がりづらくなり、暑さや湿気で寝つきにくくなることがあります。それにより、朝起きたときに疲れやだるさを感じるなど、よく眠れないことに起因する不調を感じている方もいるのではないでしょうか。実はそれだけではなく、睡眠の質と量はドライアイの悪化と相関関係にあることが研究(*1)により明らかになっています。
今回は、医学博士で眼科専門医の有田玲子先生に、不健康な睡眠状態とドライアイの関係についてわかりやすく解説していただきました。
ドライアイ、とくに涙あぶらの分野では世界屈指の専門家。
ドライアイに関する英文論文は80本以上など、ドライアイに関する眼科研究の世界的第一人者。
ドライアイに関する正しい知識の一般のかたへの啓発、ホームケアから最先端の医療機器の普及などで活動するLIME研究会代表。
以前は東大病院、慶應大学病院でドライアイ・MGD専門外来を担当し、国際的ドライアイガイドライン作成委員も複数回つとめ、日本のMGDガイドラインの作成委員会の主要メンバー。現在はさいたま市の伊藤医院で内科の父とともに眼科を担当。
有田玲子オフィシャルサイト
https://aritareiko.com/
不健康な睡眠状態がドライアイ症状を悪化させる?
エアコンがほぼ完備されている現代でも、特に夜間の気温が高いときにはしばしば入眠が困難となり、その結果良質な睡眠が取れずに疲れやだるさを感じることが多くなります。
睡眠の量や質の低下による弊害は、それだけにとどまりません。日本の医師らによる、不健康な睡眠状態とドライアイ症状の関係についての論文(*1)では、寝つきが悪かったり、眠りが浅かったりする頻度、疲れた状態で目覚める頻度、および睡眠時間がドライアイ疾患の有病率と関連しているかどうかが調査されました。その結果、男女ともにこれらの要因がドライアイ疾患の増加と有意に関連していることが判明しています。
健康的な睡眠環境を整えるには
睡眠の質の低下にきちんと向き合うためにはまず、快適な睡眠環境を整えることが基本です。例えば、就寝時間の1〜2時間前に湯船に浸かると、寝る時間のタイミングで体温が低下するため入眠しやすくなりますし、目の周りや肩を温めてリラックスするのも効果的です。
また、不健康な睡眠はドライアイ悪化へのサインであることを忘れず、睡眠の質が悪くなったと感じたら潤いを与えるなどのドライアイ対策を必ず行い、悪化を防ぐようにしましょう。
*1:The Ocular Surface Volume 21, July 2021, Pages 306-312 “Relationship between unhealthy sleep status and dry eye symptoms in a Japanese population: The JPHC-NEXT study“
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